不惑にしてロードバイクに乗り始めた男の備忘録

パートナーはcorratecのDOLOMITI DISC(2022)、通称「ドロミちゃん」です。

手組みホイールの誘惑

スポークは前輪が青、後輪が黒で「青黒」です

恥ずかしながら放置が定着してしまったブログですが、「インスタグラム」の文字制限を超えてしまった投稿の完全版を残しておきます。

 

我が愛車「ドロミちゃん」は今年4月1日で前後のホイールの換装が完了しました。

 

改めて説明すると、私はドロミちゃんのカスタマイズで「日独化」(可能な限り日本とドイツのブランドで統一する)を進めており、ホイールではドイツの「Tune」のハブを使うと決めていました。

 

軽さと回転の良さで知られる反面、なかなかに高額です。

 

例えばディスクブレーキ用のメインはKillHill(前輪用)とClimbHill(後輪用)ですが、日本で買うと前者は3万4300円、後者は6万1900円(ともに国内代理店はNASK Trading、今年1月時点)。前後で10万円近く必要です。

 

こんな時、心強いのが海外のインターネット通販。Tuneの商品を買うなら「BIKE24」が最適です。

 

ただ、依然として生産が追い付いていないのか、BIKE24の事情か、在庫が非常に少なく、恐らく補充は期待できません(詳細は割愛)。

 

本当は前後とも青色を注文したのですが、2カ月以上待ってメールで確認しても「努力しているが、目処が立たない」と返ってきたため、諦めて黒色に変えました。

 

しかも、リアホイール用のハブは単独で買えず、いわゆる「完組み」の「TSR35」で代替です(苦笑)。

 

今回のカスタマイズでは、リムの素材は引き続きアルミですし、いずれカーボンに組み替えるので、ハブをゲットできるなら形は問いません。

 

前輪用のリムは「DT Swiss」の「RR 411 db Asymmetric」。公称410gと軽量です。

 

え?

 

スイスのメーカーだろ?

 

永世中立国はOKです(は?

 

ディスクブレーキ用のアルミのリムを調べれば調べるほど、コレがベストなのかなと(汗)。

 

ハブとリムの穴は28で揃えてあります。私の体格を踏まえた「じてんしゃライドブル」の津田店主の助言に従いました。

 

結果、前輪用のハブを134.45€で、前輪用のリムを48.73€で、後輪を336.13€で、それぞれ決済しました。PayPalの手数料や関税などを含めて、トータルの支払いは8万5000円くらいです。

 

かなりコストを抑えられたとはいえ、非サイクリストには「どうかしている」と言われるでしょうね笑

 

リアホイールについては既製品なのでカットして、フロントホイールはハブとリムを持参して津田店主に組んでもらいました。

 

スポークは自分で買わず、津田店主に「性能は度外視で、青色を使って欲しい」と依頼。問屋(?)に発注してくれて、私好みの水色っぽいスポークが届いたのですが、製造元は不明です笑

 

 

もう1つ、津田店主には「有給休暇を取るので、作業を見たい」と伝え、快諾してくれました。それどころか「教えるから、自分でスポークを張ってみては?」と仰るではないですか!

 

津田店主には「知識や技術を惜しみなく提供し、自転車マニアを増やせば、自然と売上げは伸びる」という持論があります。格好良いですよね。

 

私は不器用ですが、何事にもチャレンジしたいので、凄くありがたいです。

 

YouTubeで幾つも動画を観て当日を迎えましたが、とんでもなく時間がかかりました。

 

スポークの張り方は「6本組の逆イタリアン」(詳細は割愛)ですが、まずスポークを通すハブの穴が小さい。津田店主曰く「普通は直径が2.5mmだが、2mmしかない」。ロードバイクに主に使うスポークは14番で、直径は2mmなのでギリギリです。

 

 

いや、スポークには青色の塗料が施されており、穴に通すと削られていきます…。

 

しかも、最後の1本は力で押し込んでも入っていきません。

 

予備のスポークを加工してもらい、ようやく28本を張り終えると、2時間半以上が経っていました(苦笑)。

 

 

DT Swissのリムには専用のニップルとワッシャーを使うのですが、それを同じく専用の工具で取り付けるのも難しく、ワッシャーは2個くらいリムの中に落ちました。

 

 

不器用にも程があるーー恥ずかしさが湧く一方で、何気なく動かしてきたホイールの構造を学び、自らスポークを張れた充足感も身体を覆います。

 

当然、このままではテンションが弱過ぎて走れるわけもなく、津田店主に仕上げてもらいますが、作業の僅かでも体験できたのは嬉しかったですし、今後に生きるはずです。

 

数日後に津田店主から完成した写真と「あれから組んでみると、塗膜のところまでくるとニップルが回せなくなり、いったんバラして、ねじ山をニップルに入るジャストのあたりで狙って立て直し、組み直しました(中略)仕事じゃなかったら心が折れてますね(笑)」(原文ママ)というメッセージが届き、申し訳なさが爆発しましたが。

 

 

もう1つ情けないエピソードを披露すると、リアホイールにはリムテープが貼られておらず、私はそのまま使っていて、津田店主を絶句させました(苦笑)。

 

チューブレスで運用しなくても、貼っておかないとダメなんですね。

 

TSR35は既に2度パンクしましたが、津田店主に「そりゃしますよ」と苦笑されました。

 

フロントもリアもリムテープを貼ってもらい、望み通りに完成したフロントホイールを装着。従来の「WH-RS171 db」はフロントが公称897g、リアが同1098gで計1995g、手組みは実測780g、TSR35が公称870gで計1650gで、345gの軽量化に成功しました!

 

さらに、フロントホイールの回転性が明らかに良くなり、以前と同じパワーでペダルを踏むとスピードが出過ぎます(笑)。

 

朝練の負荷が下がり、計測される数字が軒並み減ってしまったのは、嬉しい誤算です。

 

工賃は…書いていいのか分からないですし、個々に違うと思うので隠しておきますが、ハブとリム、ホイール、スポーク、工賃、リムテーブルなど全てを合算しても10万円弱でした。

 

以上、何かの参考になれば嬉しいです。